2026.02.24ブログ
三神たけるのお伽秦氏「雅楽」(2001年3月10日)
「雅楽」
昨年暮れのある夜のこと。東京は五反田の坂道をひとり歩いていると、冷たくなった耳に、えもいわれぬメロディが響いてきた。優雅にして繊細。それでいて力強い。間違いない。雅楽だ。まさか、五反田の駅前で雅楽を聞くとは思わなかった。時間はある。ちょっと寄っていくか。普段は雅楽を鑑賞する趣味などないのだが、この日ばかりは、どうしたわけだろう。仕事が一段落したという余裕がそうさせたのか。いや、客観的に分析するなら、実際は酒に酔っていただけなのかもしれない。とにかく、突如耳にした雅楽に、思わず音楽評論家ぶりたくなった。
音のする方へ近づくと、そこは黒山の人だかり。聞けば、なんでも雉子神社が主催した特別公演だとか。東京都神社庁が協賛し、東京楽所が出演している。きれいなパンフレットを分けてもらうと、しばし雅の響きに酔いしれた。雅楽?それはもっとも日本的な音楽でいながら。その実もっとも国際的な音楽といっていい。古代、お隣の中国から伝来したが、そのルーツは西アジアにまで遡る。まさにユーラシア大陸に響き渡る伝統音楽である。
あとで知ったのだが、最近巷では雅楽が静かなブームだという。先日も民放のテレビで雅楽を特集していたところを見ると、それは嘘ではないらしい。とりわけ雅楽人気を高めているのが、ひとりの男の存在だ。彼の名は「東儀秀樹」。宮内庁の式部職楽部で雅楽をを学び、宮中儀式で雅楽の演奏を手掛ける。宮内庁を退職した後は、フリーの雅楽師として多彩な音楽を披露。その甘いマスクから、雅楽界の貴公子として知られる。雑誌のモデルはもちろん、写真集まで出たというから、彼の活躍は半端じゃない。その辺の事情は、オヤジ連中よりも女性の方がよく知っているのである。
しかし、そんな東儀秀樹ファンにも知らないことがひとつある。それはルーツである。雅楽同様、彼の先祖もまた、シルクロードを通って、はるばる日本にやってきた。彼の体を流れる血は、はるか遠い異国の民族につながっているのである。雅楽界の名家、「東儀氏」の始祖の名は「秦河勝」。6世紀〜7世紀、かの聖徳太子の側近として仕えた人物である。秦河勝が建立した寺社は数多く、京都の太秦・広隆寺は国宝第一号に指定された弥勒菩薩像で有名である。
秦河勝には数多くの子どもがおり、そのうちの4男と6男が「秦東儀氏」を名乗り、やがて単に「東儀氏」と称すようになる。彼らは雅楽と舞踏に秀でており、聖徳太子が建立した四天王寺で、楽人として大成し、これが今日の東儀家へとつながっている。このように東儀氏は、秦東儀氏であり、元は秦氏であった。秦氏とは、古代日本における殖産豪族であり、平安京を誘致及び建設までしたという驚異の集団である。
河内にある巨大古墳のほとんどは、秦氏が造り上げたのである。まさにスーパー・テクノロジー集団であるが、その技術のルーツは朝鮮半島にある。4世紀〜5世紀、古事記や日本書紀によれば、第15代・応神天皇の時代、古代朝鮮の百済から渡来してきたという。もっとも正確に言うと、百済ではなく、新羅および加耶という国からやってきた。さらにその前は中国、西域、西アジア、果ては中東からやってきた遊牧民らしいのである。
しかしてその正体はというと、なんとユダヤ人なのだ。中東問題で揺れているイスラエル、パレスチナ地方が秦氏の故郷なのである。しかも彼らは単なるユダヤ人ではない。なんとその祖先はイエス・キリストを信じた原始キリスト教徒だったのである。キリスト教の教会ではオルガンや賛美歌を歌うが、雅楽もまた、やはり神社において演奏、奉納される。つまり、そうした神殿で音楽を奏でる風習は、すべてユダヤから来たのかもしれない。
古代イスラエルのメシアとして知られるダビデ王は、竪琴の名手で、今でもユダヤ教でハープといえば、ダビデの代名詞となっている。ダビデは中国では「大闢(ダビィ)」と表記するのだが、これとそっくりなのが日本の「大避(オオサケ)」である。漢字というのは、偏を省略する場合が多く、これは「大闢=ダビデ」のことに違いないというのが研究家の意見だ。さらにこのダビデを祀っている「大避神社(現在は大酒神社)」が、京都は太秦にある。
建立したのは秦河勝であり、かつ自らが祭神になっている。そう「東儀氏」の祖先である。どうも日本にやってきたユダヤ人は、祖先からの風習をよほど頑なに守ってきたのだろう。彼らは長い長い旅の末、西アジアの音楽を日本へと持ってきた。それが,今日の雅楽を生んだに違いない。東儀秀樹氏は、著書「雅楽(集英社新書)」の中でこう書いている。
「僕はよくシルクロードを旅する。今、日本の雅楽で使っている楽器とまったく同じものはないが、どこにも同じような理屈の音楽があったり、形状の似た兄弟のような楽器があったりする。これは至極当然のことのように僕には思える」
中東のユダヤ人と日本人の顔はまったく同じではないが、どこか似た兄弟のようなものがある。東儀氏の祖先がシルクロードを旅してきたことを考えると、それは確かにしごく当然のことである。(2001年3月10日)
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